1月30日 「最近のPJS」

 タイプーサムも終わり、今月もいよいよあと数日。大坂選手の全豪オープン優勝のニュースに喜んでいたら、たちまち彼女のまねをする芸人「小坂なおみ」の出現。個人的にはこういうノリは大好きですが、そのスピードにはついて行けません。つくづく歳をとったと思います。
 さて、今回は最近の学校のニュースから。
 やっと外壁工事が始まり、朝晩のバス対応やサッカーゴールの移動など、先生方はなるべく子ども達の負担やストレスを減らそうと頑張ってくれています。そんな工事初日のこと、国旗の掲揚塔脇の学校のシンボルツリーのブンガラヤ(ハイビスカス)が、掲揚塔の移動とともに引き抜かれたままになっていました。たまたま休日で工事の様子を見にきて気づいたのですが、かんかん照りで根の土もパラパラ状態。急いで水をかけて覆いをかぶせ、監督に今すぐ裏庭に移植を御願いしました。それから毎日バケツで何杯も水をかけながら様子をみたのですが、葉っぱがほとんど落ちてしまいました。アララこれはまずいと思いながら、何とか生き返ってくれと水やりを続けました。ガードのラビさんが見るに見かねて裏の庭の蛇口にホースをつないでくれ、大量の水を楽にかけられるようになったのですが、なんと先日、小さな花が2つ咲きました。葉っぱはまだよれよれですが、なんとか一命は取り留めたようです。学校の長い歴史の中で、シンボルツリーを枯らした校長なんて語られたらどうしようと思っていたので、本当に嬉しい。いやー本当に丈夫ですブンガラヤ。花の色だけでなく、すごい根性と生命力をお持ちです。
 続いて小学校低学年の水泳記録会。水泳指導は本校の特色の1つです。日本の学校では水泳指導を年間6,7時間行うのは至難の業ですが、本校では全学年毎週最低1時間は水泳指導が行われています。昭和30年の紫雲丸沈没事件をきっかけに、全国の公立学校にプールが作られるようになりました。この事故で亡くなった児童生徒100人のうちの女子生徒81人は、ほとんどが泳げなかったと言われています。当時の男子は川や海で遊ぶ機会も多かったのですが、女子は圧倒的に泳げる子どもは少なかったようです。確かに自分の記憶でも、川で遊んでいたのは男子ばかりで女子は全くいませんでした。なぜなのか、今考えるととても不思議です。
 で、本校の小学部低学年の子達ですが、いや本当に驚くほどよく泳ぎます。「はい、まず練習」の声に皆一列でスイスイ、スイスイ。もちろんなかなか進めない子もいますが、途中で水から上がる子なんて一人もいません。体が小さいので、迫力はあまりありませんが、とにかくスイスイ、スイスイまるでカエルみたいに泳ぐのです。さらには平泳ぎばかりでなく、クロール、背泳そしてバタフライまで。距離も50メートルをしっかり泳げる子もいて、本当にすごいと思います。一年のN君は堂々の学校新記録、二年のTさんは学校タイ記録を出してくれました。日本の公立学校の常識で考えてみれば、これって本当にすごいことではないでしょうか。泳げるということは、もしもの時に命をなくさずに
すむ可能性が高いという事ですから。コーチと先生方に本当に感謝です。
自分の小学校時代は、もちろんプールなどありませんでしたから、夏場に体育の時間をまとめて、弁当をもって一日近くの川で泳ぐのが授業でした。先生も楽なもんで、地元の自分たちは赤い旗の付いた竹を渡されて、「危ないところに刺してこい。お前らはおぼれる人がいないようよーく見張ってろ」と監視役を仰せつかり、先生達はどこから来たのか保護者の人たちと何やらビールのようなものを飲みながら、投網でとった鮎を焼いて食べていました。いい時代でした。
1月15日 「クーちゃん」

 新年を迎えて、あっという間に二週間が過ぎようとしています。毎日30℃越えの全く正月らしくない雰囲気の中で、新年の挨拶を交わしながら、やっぱり正月は寒い方が良いななどと思う自分はグローバル感覚から程遠い人間なのかも知れません。
 さて、本校の始業式では小・中の代表が新しい学期への抱負を語ってくれますが、今年の中学部の代表は二年生のOさんでした。彼女は以前戦闘機のパイロットになりたいという、俄然応援したくなる私好みの夢を語ってくれた子なのですが、あまり口数が多いわけでもなく、しゃしゃり出ることもなく、決して目立つタイプの子ではありません。そんな彼女の始業式での発表は本当に感動ものでした。今回、その原稿をお借りし、紹介する許可を頂いたのでご紹介したいと思います。但し名前は出さないで欲しいそうです。いかにもOさんらしいですね。そういう子なんです。

 私たち中二には、小学校一年生から飼ってきた「クーちゃん」というカメがいました。
中学部になってからは、世話をするのが大変だったので、中二の二学期からは私が飼うことになりました。最近ではクーちゃんはものすごいスピードで成長しています。私は昔からクーちゃんに競争心を抱いていました。なぜなら、クーちゃんの成長に自分は追いつけていないからです。私が家に連れて来たときと比べて約6センチメートルも大きくなり、今は約20センチメートルになりました。それに比べ、私は中一の頃と身長はほとんど変わっていません。他にもクーちゃんはいろいろと成長しています。例えば、名前を呼ぶと来るようになったことです。それまでは私が呼んでも、クーちゃんは全く見向きもせず、無視して私を通り過ぎていました。今は違います。私が呼ぶと顔を斜めにして、「何?」と言っているかのような顔つきでダッシュして来るようになりました。ダッシュしてきたときは正直びっくりしましたが、とても嬉しかったです。私にとってそれは記憶力が上がっているように感じられました。記憶力を勉強と置き換えると、私はクーちゃんに負けないくらい成長していると思います。小学生の頃、私は勉強嫌いでした。中学一年生の一学期の時も小学生の時と同じ調子で勉強していたため、そこまで好きではありませんでした。しかし、中学一年生の二学期の定期テストで、私の母が私の点数を見てヤバイと思ったらしく定期テスト3で勉強の手伝いをしてくれました。すると、以前よりも点数がよくて私はとてもうれしく思いました。その時から私は勉強をすることが楽しいなと感じられるようになりました。勉強という面ではクーちゃんに負けていませんが、最近、勉強をしたいと感じられなくてなかなか勉強がうまくいっていないため、三学期は不足している勉強力を補足して今まで以上に頑張りたいと思っています。
 体力という面でみると、私はそうとうクーちゃんに負けているなと思います。なぜなら中学生になって私は屋外で遊ぶことが少なくなり体力が不足してきているからです。それに対してクーちゃんは握力の増加が起こっています。最近の事でいうと、クーちゃんは私たちの家のソファーを破壊してしまいました。なので、私たちはソファーを元通りにしようと直しました。ソファーを破壊するくらいの握力を持ち始めてしまったため、クーちゃんには手をやいています。そのくらい体力の向上が起こっているのです。
 これまでのことで私は3つ中2つも負けています。そう考えると自分がどれほど成長できていないのかが、一目瞭然です。しかし、身長の面でクーちゃんに勝てるとは思えないので、残りの体力という面で勝ってみようと思いました。勝つためには毎日のように運動をしなければなりません。それはとてもきついと思うので、まずは自分が出来ることに挑戦してみようと思います。このようにクーちゃんがいてくれると私はとても助かります。
なぜなら、競争心を抱くため自分からいろいろな事に挑戦しようと成長させてくれるからです。三学期はクーちゃんに全敗しないように、目標を持ち、作戦を立ていろいろなことに挑戦して大きく成長したいなと思っています。
(原文のまま)

 いかがでしたでしょうか。一匹のカメを通じての真剣な自己分析。冗談でも何でもなく、本気で本当にそう思っているこの年齢ならではの精神の純粋さ。こんな想いを胸に抱きながら、毎日黙々と自分を高めようとするOさんに、心から敬意を表したいと思います。クーちゃんも、最高の飼い主に出会えましたね。